当社は、この度、革新性と事業性が評価され、NEDO NEP事業へ採択されるとともに、リアルテックファンドを引受先とする創業ラウンドで資金調達を実施いたしました。
■ 独自開発の新カーボン材料「グラフェンメソスポンジ (GMS) 」とは
一方GMSは、グラフェンと同様のほぼ炭素1原子分の厚みでスポンジのような三次元構造を備えます。このひと続きの構造が耐久性の課題を世界で初めて解決します。また、一般的なグラフェンよりも柔軟であるため、電池電極の構造変化に追従するだけでなく、様々な応用が期待できます。当社は、GMSの量産性を高め、製造コストを大幅に下げる製造技術の確立に目処をつけつつあります。
GMSや当社との共同研究開発にご興味のある方、以下よりお気軽にご連絡ください。 また、ともに世界にチャレンジする仲間を募集しています。
採用フォーム:https://www.3dc.co.jp/contact メール:info@3dc
■ 3DCについて
当社は、次世代電池やキャパシタ、燃料電池などの蓄電・発電デバイスの電極に向けたカーボン新素材GMSの開発、および製造を担う東北大学発のベンチャー企業です。技術の事業化を目指し2022年2月に設立いたしました。当社の顧問には、ディープテックベンチャーに精通し経営の強い味方となる、株式会社リバネス代表取締役グループCEO丸 幸弘氏に参画いただいています。
当社のCTOを務める東北大学材料科学高等研究所(所長:折茂慎一教授)の西原教授による約15年にわたるカーボン素材の研究により、2016年にGMSの開発に成功。 西原教授は、Asian Scientist Magazineにて、「2020年アジアの科学者100人」に選出された、カーボン研究の第一人者です。また、GMSは西原教授が発明者として物質特許を取得したカーボン新素材です(特許第6460448号)。
3DCは現在、国内外の電池・機械・自動車メーカーなど多数の企業との各種製品の早期実用化に向けた研究開発を行なっており、2024年以降の本格的な市場参入を目指しています。高性能電池による真のサステナブル社会の実現に寄与するとともに、グリーン成長戦略を掲げる日本の経済成長と産業の発展に貢献してまいります。
〈3DCが取り組む課題〉
既存の電池には、電池の長寿命化と高容量化の両立が困難であるという課題があり、電池の製造過程におけるCO2の排出や資源の消費量増加などの問題が起こっています。真にサステナブルな社会の実現には、電池に使用される素材の技術革新と、新素材を活用した次世代電池の進化と実用化が必要不可欠です。
2050年のカーボンニュートラル社会の達成に向け、工場設備の電化や製品のEV化など、企業の脱炭素化に向けた動きはますます加速しています。GMSは、エネルギーの電化を支える次世代電池の開発に向けた企業の取り組みを加速させてまいります。
〈調達資金の用途〉
今回調達した資金は、GMSを使用した製品の開発や素材のチューニングなど、各製品の早期実用化に向け、国内外の多数の電池・機械・自動車メーカーとの研究開発への投資を予定しています。
- 「グラフェンメソスポンジ (GMS) 」の特徴
GMSは、欠陥のないほぼ1枚のグラフェンシートが歪曲し、三次元の多孔性構造を形成しています。電極の性能を左右する比表面積はカーボンブラックよりもはるかに高く、しかも化学的に堅牢で物理的に柔軟です。
- 化学的・物理的な耐久性に優れ電池の長寿命化に貢献
化学反応が起こりやすい面(エッジサイト)が圧倒的に少ないため、純粋な炭素がもたらす性能を維持できます。柔軟性のある素材で充放電に伴う激しい構造変化に対応する物理的耐久性にも優れています。
- 多孔性に優れ電池の高容量化に貢献
GMSは、従来のカーボン材料を大幅に上回る優れた多孔性により、空孔の内部に大量の活物質)を内包することができ、電池の高容量化に貢献します。
- 柔軟なカスタマイズ性
グラフェン一般は構造が単純な平面で選択肢がほぼありませんが、GMSは製品用途によってスポンジ構造の緻密さなどを柔軟に変えられます。 〈GMSが使用される電池市場〉モバイル機器などに使用されるリチウムイオン電池から、次世代電池であるリチウム硫黄電池、燃料電池など、様々な製品に使用される蓄電・発電デバイスにて応用が可能です。